『私の人間学』 大いなる希望に生きよ――アレクサンドロスの旅立ち(P18~)
(抜粋)
私の恩師である戸田城聖創価学会第二代会長は、「人生には、希望がなくてはならない。いや、あらゆる人が希望のなかに生きているのではなかろうか。もし希望のない人生に生きている人がいるとすれば、それは敗残者である」と、よく私ども青年に言われていた。人は、ともすれば少しの失敗や障害に遭って希望を失い、挫折していく。厳しい現実を前に生き抜く力をなくしたり、他人を恨んだり、悲嘆と愚痴の方向へと後退してしまいがちである。しかし逆境にあっても希望を見失わない人は、必ず活路が開け、深い人生の喜びが心に広がっていく。
「希望」ある人生は強い。「希望」なき人生は敗北へと通じていく。「希望」は人生の力であり、心に美しき「夢」をもち続けられる人は幸福である。「希望」を持ち生きゆくことは、人類のみに与えられた特権といってよい。人間だけが希望という未来への「光」を自ら生み、わが人生を創造することができる。
人生という遠征に向かうにあたって、最も大切なものは、財産でも地位でもない。わが胸中に炎のごとく燃えたぎる”希望”の一念ではないだろうか。打算なき、大いなる希望に生きる人には、困難を困難とせぬ勇気がわき、パッションが生まれ、現実を見抜く英知が光を放ち始めるからである。時とともに輝きを増す、生涯不滅の希望を持てる人こそ、最高の信念の人であり、また人生の勝利者となるであろう。
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