【指導要言集】中道主義 〜中道主義〜
中道とは、真ん中とか、中間とかいう意味ではない。すべてを包含する根本という意義である。――講演
中道主義を端的にいうならば、それは人間主義ということである。もともと人間は一個の調和のとれた円満なる生命の当体(とうたい)であり、人間生命それ自体が中道であるといえる。例えば、私どもは暑いときには上着を脱ぐ。寒くなれば着る。だが人間の体自体は変わらない。人間生命それ自体が中道だからである。――講演
妙法の中道主義、中道政治は、単なる相対峙(あいたいじ)する二つの勢力の中間をいくものではない。また両方から、そのよいところだけを取って、自己の主張とするような行き方であってもならない。これは、いわゆる儒教、またはアリストテレス流の消極的な中庸(ちゅうよう)主義、折衷(せっちゅう)主義等とは本質的に違う。――講演
中道主義は、独自の強い主張性をもち、既成の思想を打ち破って、指導していく力がなければならない。また、中道主義は、すべての思想を包含して指導し統一しゆく幅広い高い次元の哲学を、根底に有していなければならない。更に、中道主義は、広く国民大衆に直結し、世界人類を真に救いきってゆく実践力がなければならない。――立正安国論講義
中道政治を一言にしていえば、仏法の中道主義を根底にし、その生命哲学にもとづく、人間性尊重、慈悲の政治ということである。――講演
第一に、中道政治は、仏法の中道主義を根底とするがゆえに、生命の尊厳、人間性尊重に立脚するものである。
第二には、中道政治は、信頼と調和により新しき社会の建設を目指す政治である。
第三に、中道政治は、真の民主主義を実現するものである。
第四に、個人の幸福と社会の繁栄を一致させ、民衆の渇仰する真の大衆福祉を実現しようとするものである。
第五に、人類発祥以来の理想ともいうべき「戦争なき世界」、恒久平和を実現する政治である。――中道政治論
中道主義は、党利党略が中心であっては絶対にならない。なによりも、国民大衆の利益を第一義に、大衆福祉を目指す政策を実践していくものである。――講演
我々は、民衆の総意、すなわちナショナル・コンセンサスに立脚した、しかも左右の対立を止揚する中道主義の政治を、日本の将来のために、厳然と確立していかなければならない。――講演
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